「‥‥ルル」
「うん!なぁに、エスト!」
「お願いですから、いい加減にその、緩みきった表情はやめて頂けませんか。」
「無理!」
「即答しないでください‥‥‥はぁ、まったく。」
「だって、とってもとっても嬉しいんだもの!ああ、わたしこんなに幸せでいいのかしら!」
「それ、は」
「なぁに?」
「いいえ。何でもありません。」
「もう、エストってばいつもそれなんだから!」
「‥‥ルル」
「なぁに!」
「‥‥‥ありがとう」
ぱちぱち、と彼女は淡い色の瞳をまたたかせ。けれど次の瞬間に浮かぶのは、とろけるように甘い微笑み。
その鮮やかさはいつだって、まるで『魔法』のようだと、思うのだ。
それを言うならたったひとつの言葉でひとの心を浮き立たせる、それもやっぱり『魔法』なのだろうと。
「エスト、だいすきよ。」
(‥‥ほら、またそうやって)
淡い夕焼けにかざす魔法使いの華奢な左手には、きらりと光る細身のリング。
幸福そうにそれを見つめる横顔は、夕日のせいだけでなく薄紅にそまる。
決して離すまい、とかたくかたく繋ぐ彼女の右手がとらえる彼の左手にも、また。静かに輝く光が一つ。
夕焼けに伸びる影。
遠くにきらめく一番星。
しあわせだなぁ、と。思いながら。
きっと、相手よりも自分の方が幸せだと互いに思い合うそれは、優しく愚かで、いとしい勘違い。
(そのいち「ぷろぽーず、しました。」)
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しあわせかぞくけいかく。合言葉はえすとに幸せを。はるさんとの深夜テンションで、しかし真面目に考えた結果こうなった(笑 ざんねん。
プロポーズまでに紆余曲折あってわちゃわちゃしたんだろうなぁ、とおもいます。とりあえず狂信派的なものとはたたかわないとね!!誰か魔法大決戦書いて!!
20110114